転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
ヴィオラは考え込んだ。冷凍に不向きな果実もあるし、熱を通すのに不向きな果実もある。こればかりは実験してみないとわからない。
「気になる果物があったら、厨房に頼んで試作してもらいます」
「お願いね」
皇妃がにっこりとして、ヴィオラは幸せな気分になる。リヒャルトは、アイスクリームをひと口食べ、思案する表情になる。
「悪くないな。コショウのサブレをもらえるか」
「はい。ニイファ、サブレを出してくれる?」
「かしこまりました」
そばに控えていたニイファが、ワゴンからリヒャルトが所望したサブレを取り出す。
(コショウのサブレを欲しがったってことは、リヒャルト様には甘すぎのたかしら……んー、まだ、改良の余地がありそうね。皇妃様の方は、気に入ってくださったみたい)
こうして新作を披露するたびに、皇妃やリヒャルトの反応を分析するのはいつものことだ。
「イチゴは今の時期だけだものね。アイスクリームにしたら、夏くらいまではもつかしら」
「ジャムにしたら、一年中楽しめるかもしれませんね。厨房と相談してみます」
いつまでも、こんな平和な時間が続けばいいのに。
けれど、この皇宮で生活する以上、それが無理な願いであることをヴィオラは心のどこかで理解していた。
「気になる果物があったら、厨房に頼んで試作してもらいます」
「お願いね」
皇妃がにっこりとして、ヴィオラは幸せな気分になる。リヒャルトは、アイスクリームをひと口食べ、思案する表情になる。
「悪くないな。コショウのサブレをもらえるか」
「はい。ニイファ、サブレを出してくれる?」
「かしこまりました」
そばに控えていたニイファが、ワゴンからリヒャルトが所望したサブレを取り出す。
(コショウのサブレを欲しがったってことは、リヒャルト様には甘すぎのたかしら……んー、まだ、改良の余地がありそうね。皇妃様の方は、気に入ってくださったみたい)
こうして新作を披露するたびに、皇妃やリヒャルトの反応を分析するのはいつものことだ。
「イチゴは今の時期だけだものね。アイスクリームにしたら、夏くらいまではもつかしら」
「ジャムにしたら、一年中楽しめるかもしれませんね。厨房と相談してみます」
いつまでも、こんな平和な時間が続けばいいのに。
けれど、この皇宮で生活する以上、それが無理な願いであることをヴィオラは心のどこかで理解していた。