死者の魂〜最期のメッセージ〜
ビター
「福山美里が神奈川に!?」

藍は翌日、如月刑事と原刑事、そして大河に昨日の夜のことを話した。当然大河たちは驚く。如月刑事がスッと手を差し出した。

「藍、そのもらったという名刺を見せてくれ」

「ええ、これよ」

藍が名刺を渡すと、大河たちは一斉に名刺を見る。お店の名前はクラブSARA。福山美里はお店では「天音(あまね)」と言うらしい。

「あ!」

原刑事が名刺を見て声を上げる。「何だ?」と如月刑事が訊ねると、原刑事は興奮しながら言った。

「俺、このキャバクラに行ったことあります!!ナンバーワンの萌ちゃんが可愛くてーーー」

「そんな情報はどうでもいい!!それより、福山美里はいたのか!?」

如月刑事に怒られ、原刑事は「えっと〜……」と少し考える。そして、「いましたね!」と思い出した。

一週間ほど前、原刑事が同僚とクラブSARAに行った時、新入りとして紹介されていたそうだ。

「なんていうか……独特な雰囲気の女性だなって思いましたよ。お店にいる若い女の子に負けるもんか、みたいなオーラがすごかったです」
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