死者の魂〜最期のメッセージ〜

朝子が頷き、藍も考えてみる。

何人もの遺体が数カ所に集められていた。同一犯の犯行とみて間違いはない。遺体を隠したという行動を見て、ただの通り魔というわけではないだろう。犯人はーーー。

「おい！！例の動物の毛のDNA検査の結果が来たぞ！！」

推理合戦が続く中、聖が興奮しながら部屋に入って来る。その手には白い一枚の紙。あれに全てが詰まっているのだ。

「本当！？」

「何の動物だったんですか？」

朝子と大河が駆け寄り、紙を見る。その様子を藍は緊張しながら見つめていた。

「……霧島」

聖に呼ばれ、藍は椅子から立ち上がる。そして紙を受け取り、結果を見た。

「……これって……」

「それが結果だ」

藍が紙から顔を上げると、聖は微笑む。藍はスマホを取り出した。

「如月刑事に連絡するわ」

「頼む」

藍が電話をかけると、すぐに如月刑事は出てくれた。

「もしもし。今、大丈夫かしら？」

「ああ、大丈夫だ。何かあったのか？」