死者の魂〜最期のメッセージ〜
「今日はお仕事はないんですよね?」

「ないわ。でもね、買いに行きたい服があったの!!早くしてちょうだい!!」

怒りながら座った福山美里に、大河が怒りを顔に出しながらお茶を置く。藍はゆっくりと口を開いた。

「今日ここにお呼びしたのは、お兄ちゃん……青磁くんたちを殺した犯人がわかったためです」

「ふ〜ん。それで?」

自分は関係ない、と言いたげな福山美里に藍は悲しげに微笑む。

「……あなたが、犯人だったんですね」

「はっ?何言ってるの?」

ガチャリと扉を開けて、奥の部屋に隠れていた如月刑事たちが入って来る。その目は福山美里を睨みつけていた。

「お前がやったという証拠はきちんと持ってきている」

如月刑事はそう言い、数人の男女の写真を見せた。

「お前の働いている店に、新しい客や従業員として来た奴らだ。この人たちは、お前を監視したりお前から情報を聞き出すために近づかせた俺の部下だ。そこでお前が韓国のファンデーションを持っていること、毒に詳しいことなどを手に入れた」
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