たとえ君が・・・

結局、渉はものすごい速さで多香子の服を脱がせて大きなバスタオルでその体を包み込んだ。
自分も服を脱ぎ、バスタオルを腰に巻くと再び多香子を抱き上げて寝室へ運んだ。

寝室のベッドに多香子を座らせると渉はクローゼットから自分の部屋着を出し多香子に渡す。
その横で自分もスウェット姿になり、多香子を見ると自分の部屋着に両手足がすっぽりと埋まっている姿になっていた。
「反則だな。それ。」
「え？」
渉はそんなことを言いながら再び多香子の体を抱き上げるとリビングのソファに多香子を座らせた。

「待ってて。」
渉はそう言って浴室の服を洗濯機に入れると、ドライヤーを持ちリビングへ戻った。

座っていた多香子は体力を消耗しているらしく、座った状態でいられず、ソファに横になっていた。