たとえ君が・・・
「多香子ちゃんの体は?もう平気?」
「はい。」
多香子が流産したとき、渉と一緒に処置してくれたのも理恵だ。
「あの時だけね。渉があんなに荒れたのは」
「え?」
理恵の言葉に多香子が反応すると理恵は微笑みながら言葉を続けた。
「医者として何人もの患者を救ってきたのに、1番守りたい命も守れないって。」
知らなかった…。多香子はあの時、自分のことばかりで渉のことはわからなかった。ただ、自分の前では渉はいつも・・・。
「この子ね、実は3人目なの。」
「え?」
理恵が自分のお腹に触れる。
「二人目はすぐにお空にいっちゃった。」
「そうだったんですか?」
多香子が理恵を見ると理恵は空を見上げた。
「朝陽もその時、すっごく落ち込んでた。でも私のこと気づかって私の前では明るく見せてたけどね。」
「・・・」
「自分の体に宿った命が亡くなるって、本当に辛くて。私も、今までたくさんの命を救ってきたのに、どうして自分の子が?なんて思っちゃった。」
理恵の気持ちが多香子には痛いほどにわかる。
「はい。」
多香子が流産したとき、渉と一緒に処置してくれたのも理恵だ。
「あの時だけね。渉があんなに荒れたのは」
「え?」
理恵の言葉に多香子が反応すると理恵は微笑みながら言葉を続けた。
「医者として何人もの患者を救ってきたのに、1番守りたい命も守れないって。」
知らなかった…。多香子はあの時、自分のことばかりで渉のことはわからなかった。ただ、自分の前では渉はいつも・・・。
「この子ね、実は3人目なの。」
「え?」
理恵が自分のお腹に触れる。
「二人目はすぐにお空にいっちゃった。」
「そうだったんですか?」
多香子が理恵を見ると理恵は空を見上げた。
「朝陽もその時、すっごく落ち込んでた。でも私のこと気づかって私の前では明るく見せてたけどね。」
「・・・」
「自分の体に宿った命が亡くなるって、本当に辛くて。私も、今までたくさんの命を救ってきたのに、どうして自分の子が?なんて思っちゃった。」
理恵の気持ちが多香子には痛いほどにわかる。