たとえ君が・・・
「待ってます。」
「ん?」
「私の部屋で待ってます。」
「・・・了解。少しでも早く帰ります。」
「はい。」
多香子は真っ赤なまま渉に伝える。

そんな多香子への愛しさがあふれ出し、渉は周囲を確認してから不意に多香子の唇にキスをした。

「愛してる。」
「・・・私も。」


多香子のどんな感情も、渉は受け止めている。

ささいなことでも、ふたり一緒ならば大きな喜びや幸せを実感できることに、二人は感謝していた。
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