たとえ君が・・・
多香子は渉に慶輔の夢の話をした。

慶輔が守ってくれたような気がすると多香子が話すと渉は「あいつらしいな」と笑った。

無事に出産したら行こうと約束していた慶輔のお墓の前に立つと多香子はゆっくり手をあわせた。

無事に産まれたことを慶輔に報告する。



慶輔、無事に産まれたよ。
渉にそっくりな息子。名前は絆っていいます。
甘えん坊で、パパの抱っこが今から大好きなの。

慶輔が夢に出てきてくれた時。やっと慶輔に自分の気持ちを伝えることができて、私はやっとすっきりできた気がしたの。
伝えたかったのに伝えられなかった想いを慶輔に言うことができて、ちゃんと前に進めた。
慶輔。ありがとう。
私、幸せになるよ。だから見ててね。
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