たとえ君が・・・
「多香子」

前を歩き始めた渉が再び立ち止まり振り返る。

「はい」

多香子は渉と息子の方へ走り出した。

「私も愛してる」

多香子は渉の腕に再び自分の手を絡めて早口に告げると満面の笑みで渉を見た。





「ちょっと」
と渉は絆の目を自分の手で隠し多香子の唇にキスをした。

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