たとえ君が・・・
多香子も無言のままにオムライスを食べ進める。
そして多香子の皿のオムライスが半分ほどの量になると渉は店員を呼び食後のデザートを用意してほしいと伝えた。

デザートが運ばれてくると多香子の半分になったオムライスの皿を渉は自分の皿と交換する。

渉は多香子の食べかけのオムライスとはじかれたグリーンピースを食べる。
多香子は目の前に運ばれてきたパフェを口に運ぶ。

昔もこうして渉は多香子が大好きなデザートが食べられるように、多香子のオムライスが半分ほどになると引き受けていた。

多香子は昔と同じようにしてくれる渉に戸惑いながらも、そのなつかしさに今は浸っていたいと思っていた。
< 51 / 306 >

この作品をシェア

pagetop