たとえ君が・・・
多香子は部屋に入ると自分の薬指の指輪を外していつもの場所に戻す。

喪服から部屋着に着替えるとキッチンで水をコップに注ぎ部屋の小さな机に置いた。
絨毯の上に座り多香子はコップに入った水をぼーっと見つめながら渉との時間を思い出す。


渉とこんなにも病院以外で一緒にいたのは久しぶりだった。


封じ込もうとした気持ちが再び膨れそうになる・・・

過去の記憶と共に・・・
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