たとえ君が・・・
「本当にいいんですか?」
思わず口にした多香子の言葉に患者は笑顔で頷く。
「この世に産んであげることができなくても、私はこの子の命を一生背負って生きていきます。」
力強い言葉に多香子は記憶がよみがえり瞬きすることさえ忘れてしまいそうだった。

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