かりそめ婚ですが、一夜を共にしたら旦那様の愛妻欲が止まりません
『あ、花澤さんですか? 猪瀬です。すみません、お忙しいところ』
店でなにかあったのだろうか、私はデスクに向かい身体を緊張させた。
『あの、花澤さんのピンバッジが昨日見つかったんです!』
「えっ!?」
まさに青天の霹靂。思いも寄らないことを言われ、思わず大きな声が出てしまった。口を押えてチラッとオフィスを見るけれど誰も気にしていない様子で、今まで隣にいた加賀美さんはいつの間にかいなくなっていた。
「ピンバッジが見つかったって、それ本当ですか?」
『はい、だから一刻も早く伝えようと思って……。あの、今夜時間ありますか? 俺、今日仕事休みなんで、花澤さんの時間に合わせます』
時間があるも何も今すぐ飛んでいきたいくらいだ。けど、今は仕事中。しかも今日は残業がある。
ああ、こんなときに残業なんて……!
はやる気持ちを押さえ、私は猪瀬君と二十時に商業棟の屋上で待ち合わせすることにした。
店でなにかあったのだろうか、私はデスクに向かい身体を緊張させた。
『あの、花澤さんのピンバッジが昨日見つかったんです!』
「えっ!?」
まさに青天の霹靂。思いも寄らないことを言われ、思わず大きな声が出てしまった。口を押えてチラッとオフィスを見るけれど誰も気にしていない様子で、今まで隣にいた加賀美さんはいつの間にかいなくなっていた。
「ピンバッジが見つかったって、それ本当ですか?」
『はい、だから一刻も早く伝えようと思って……。あの、今夜時間ありますか? 俺、今日仕事休みなんで、花澤さんの時間に合わせます』
時間があるも何も今すぐ飛んでいきたいくらいだ。けど、今は仕事中。しかも今日は残業がある。
ああ、こんなときに残業なんて……!
はやる気持ちを押さえ、私は猪瀬君と二十時に商業棟の屋上で待ち合わせすることにした。