かりそめ婚ですが、一夜を共にしたら旦那様の愛妻欲が止まりません
彼女の表情は日々の売り上げに悩まされているのか、どことなく浮かない顔をしている。けれど恭子さんは私に気づくと、パッと顔を明るくさせて笑顔を見せた。
「すみません、仕事が終わって寄ってみました。ケーキを買おうと思って来たんですけど、遅かったみたいです」
「ごめんなさい、今夜は商品残ってないのよ。あ、そうだ! ちょうどよかった。芽衣さん、悪いんだけど……ちょっと付き合ってくれない? ケーキの代わりになるかわからないけど」
「はい。なんでしょう?」
恭子さんが椅子から立ち上がり、「ちょっと待ってて」と言って事務所を出て行く。そしてすぐに可愛らしいピンクの容器を手に戻ってきた。
「あのね、新商品の試作品を食べてもらいたいのよ。率直な感想を聞かせてくれない?」
彼女の作った新商品はマカロンとマドレーヌ、そして定番のクッキーの三つにアイテムを絞っていて、すでに家でいくつか作ってきたという。
やっぱり恭子さんも売り上げ改善には新商品を出さなきゃってわかってたんだ……。
店長である恭子さんには、のちのち新商品の改善を提案しようと思っていたから思わぬところで手間が省けた。今までにないくらい本当に仕事がやりやすいクライアントだ。
「すみません、仕事が終わって寄ってみました。ケーキを買おうと思って来たんですけど、遅かったみたいです」
「ごめんなさい、今夜は商品残ってないのよ。あ、そうだ! ちょうどよかった。芽衣さん、悪いんだけど……ちょっと付き合ってくれない? ケーキの代わりになるかわからないけど」
「はい。なんでしょう?」
恭子さんが椅子から立ち上がり、「ちょっと待ってて」と言って事務所を出て行く。そしてすぐに可愛らしいピンクの容器を手に戻ってきた。
「あのね、新商品の試作品を食べてもらいたいのよ。率直な感想を聞かせてくれない?」
彼女の作った新商品はマカロンとマドレーヌ、そして定番のクッキーの三つにアイテムを絞っていて、すでに家でいくつか作ってきたという。
やっぱり恭子さんも売り上げ改善には新商品を出さなきゃってわかってたんだ……。
店長である恭子さんには、のちのち新商品の改善を提案しようと思っていたから思わぬところで手間が省けた。今までにないくらい本当に仕事がやりやすいクライアントだ。