愛は、つらぬく主義につき。 ~2
守られるたび。臼井宮子はそういう世界に生まれたんだって前向きな思いと、みんなの足枷にだけはなりたくない後ろ向きな思いが交錯する。・・・ジレンマ。どうしようもない。
なにより真にあたしを背負わせるならせめて。少しでも軽くしてあげたいよ。
脚一本で、歯を食いしばってる顔なんか絶対に見せないで『しっかり掴まってな』って。ありったけの力を振り絞るあんたを少しでも楽にしてあげたいよ・・・っっ。
そう思ってんのに。
現実にはおんぶに抱っこのあたしがいる。弱音を吐かせてあげられてないあたしがいる。
また真を一人にしてる。
あの時あんたにちゃんと約束したのに・・・!
じわり目頭が熱くなる。泣きたいのはどっちよ。堪えながら突っ伏したままで、すんと鼻をすすった。
「・・・ユキちゃんありがと。真と話してみる。・・・若ハゲはちょっとヤだから」
「そうね、もったいないわ」
クスリ。優しい笑い声。
「相手を思いやるのはすごく大事。でも知らずにお互いすれ違ってたりするのよ。・・・たとえば守ることは男にとっては誇りでしょ。誰にも譲れないから強くなる、誇れる強さは生き抜く力になる。ほら好いことずくめじゃない? チヨちゃんはさしづめ極道の女神さまね。ありがたく大事にしてもらっちゃいなさい」
ユキちゃんが事もなげに言ったのを、おずおず顔を上げれば。そこにも涼しげな笑顔を浮かべた女神さまが。・・・いた。
なにより真にあたしを背負わせるならせめて。少しでも軽くしてあげたいよ。
脚一本で、歯を食いしばってる顔なんか絶対に見せないで『しっかり掴まってな』って。ありったけの力を振り絞るあんたを少しでも楽にしてあげたいよ・・・っっ。
そう思ってんのに。
現実にはおんぶに抱っこのあたしがいる。弱音を吐かせてあげられてないあたしがいる。
また真を一人にしてる。
あの時あんたにちゃんと約束したのに・・・!
じわり目頭が熱くなる。泣きたいのはどっちよ。堪えながら突っ伏したままで、すんと鼻をすすった。
「・・・ユキちゃんありがと。真と話してみる。・・・若ハゲはちょっとヤだから」
「そうね、もったいないわ」
クスリ。優しい笑い声。
「相手を思いやるのはすごく大事。でも知らずにお互いすれ違ってたりするのよ。・・・たとえば守ることは男にとっては誇りでしょ。誰にも譲れないから強くなる、誇れる強さは生き抜く力になる。ほら好いことずくめじゃない? チヨちゃんはさしづめ極道の女神さまね。ありがたく大事にしてもらっちゃいなさい」
ユキちゃんが事もなげに言ったのを、おずおず顔を上げれば。そこにも涼しげな笑顔を浮かべた女神さまが。・・・いた。