愛は、つらぬく主義につき。 ~2
真と榊が姿を見せたのはそれから15分ほど経って。
仁兄の隣りにあたし、真と榊が向かい側っていう珍しい並びで、食前酒と先付が運ばれてくると。上座の哲っちゃんが高級そうな焼き物のワインカップを手にする。
「真にも思うところはあるんだろうが、漢なら潔くここで水に流せよ」
「・・・分かってる」
物憂げにじっとこっちを見やった真は淡々と答えた。・・・うう、やっぱりまだ怒ってる・・・。
「宮子お嬢。言いたいことがあるんじゃないのかい」
穏やかな口調で促され、いったん立ち上がって畳の上に正座し直し、あらたまって三つ指をついた。
「今日はみんなに心配と迷惑をおかけしました。・・・真には帰ってからもっとちゃんと怒られるつもりだし、榊にも仁兄にも哲っちゃんにも迷惑かけた分はきちんと償わせてください。二度とこんな軽率な真似はしないって約束します。ほんとにごめんなさい・・・っ」
余計な音もない静寂の中、あたしの声だけが響いてた。
仁兄の隣りにあたし、真と榊が向かい側っていう珍しい並びで、食前酒と先付が運ばれてくると。上座の哲っちゃんが高級そうな焼き物のワインカップを手にする。
「真にも思うところはあるんだろうが、漢なら潔くここで水に流せよ」
「・・・分かってる」
物憂げにじっとこっちを見やった真は淡々と答えた。・・・うう、やっぱりまだ怒ってる・・・。
「宮子お嬢。言いたいことがあるんじゃないのかい」
穏やかな口調で促され、いったん立ち上がって畳の上に正座し直し、あらたまって三つ指をついた。
「今日はみんなに心配と迷惑をおかけしました。・・・真には帰ってからもっとちゃんと怒られるつもりだし、榊にも仁兄にも哲っちゃんにも迷惑かけた分はきちんと償わせてください。二度とこんな軽率な真似はしないって約束します。ほんとにごめんなさい・・・っ」
余計な音もない静寂の中、あたしの声だけが響いてた。