愛は、つらぬく主義につき。 ~2
真の脚のあいだで、後ろから回った腕にホールドされ肩口にやんわり噛み付かれた感触。

「・・・おいしい?」

「まあまあ」

素っ気ない返事。

「残しとくと他のヤツに喰われるから、全部オレが喰うの」

吐息が首筋まで這い耳の下あたりを強く吸われる。
・・・また一つ増えた刻印。

「あんた以外だれも食べないってば」

「だったら苦労しねーよ・・・。こっち向け」

溜息混じりの命令に上半身を捩って振り返った刹那。後ろ頭を押さえ込まれ、味見するみたいに唇を舐めとられたり甘噛みされたり。

舌で掻き回して口の中をさんざん貪ったあと、顔を離した真は不透明な眼差しであたしを見つめる。

「人を殺そうが、どんな外道に堕ちようが、宮子を幸せにするためなら手足なんか全部くれてやっても構わねーくらい、オマエに惚れてる男はこの世でオレだけだって信じてな」
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