愛は、つらぬく主義につき。 ~2
見慣れた扉の前に立って深呼吸をひとつ。真ちゅう製のアンティークぽい取っ手に手をかけ、いざ開く。
「いらっしゃーい」
実際には1ヶ月も経ってないけど懐かしい声、ママのウエルカム。
「ユキちゃぁぁぁん~~~っっ」
「あらぁチヨちゃん、やっとマコトちゃんのお許しが出たの?」
「取りあえずだよ、ユキ姉」
後ろから真が素っ気なく。
「カゴから出すのはまだ先」
「心配症ねぇ、ダンナさまは」
白いシャツ姿の清涼系お姉さんがクスクス笑う。
あたしは手にしたものを後ろに隠しつつ、いつもの席の前まで来るとカウンターのこっち側からしおらしくユキちゃんを見上げた。
「ユキちゃん。このあいだのお礼、遅くなってごめんね。今日は気持ちだけなんだけど!」
言いながら慎重に腕を前に回し、けっこうなボリュームになったそれの陰から自分の顔を覗かせて、ユキちゃんに差し出す。
「・・・やだ。紅いバラの花束なんてもらったの、いつくらいぶりかしら」
驚いたように目を見張ったあと。やんわり笑みを崩したユキちゃん。
「ありがとう、宮子お嬢。今までで一番の贈り物かな」
男口調で返されて、ドキッとしちゃったのは真には内緒にしとこ?
「いらっしゃーい」
実際には1ヶ月も経ってないけど懐かしい声、ママのウエルカム。
「ユキちゃぁぁぁん~~~っっ」
「あらぁチヨちゃん、やっとマコトちゃんのお許しが出たの?」
「取りあえずだよ、ユキ姉」
後ろから真が素っ気なく。
「カゴから出すのはまだ先」
「心配症ねぇ、ダンナさまは」
白いシャツ姿の清涼系お姉さんがクスクス笑う。
あたしは手にしたものを後ろに隠しつつ、いつもの席の前まで来るとカウンターのこっち側からしおらしくユキちゃんを見上げた。
「ユキちゃん。このあいだのお礼、遅くなってごめんね。今日は気持ちだけなんだけど!」
言いながら慎重に腕を前に回し、けっこうなボリュームになったそれの陰から自分の顔を覗かせて、ユキちゃんに差し出す。
「・・・やだ。紅いバラの花束なんてもらったの、いつくらいぶりかしら」
驚いたように目を見張ったあと。やんわり笑みを崩したユキちゃん。
「ありがとう、宮子お嬢。今までで一番の贈り物かな」
男口調で返されて、ドキッとしちゃったのは真には内緒にしとこ?