愛は、つらぬく主義につき。 ~2
服を脱がされ、何かに持たれかかって胴体をきつく巻かれてる間に、また意識が朦朧としかける。
「・・・榊、宮子お嬢をよく守ってくれた。後始末はこの俺が付けておく、お前はゆっくり養生しろ」
若頭の静かで深い声が耳にやけに心地よかった。ありがとうございます、と礼を言ったつもりだったが届いた気はしなかった。
「俊哉ッッ!!」
前に何かが倒れ込んだような衝突音と、ありったけの力を込めた叫び声。
「・・・ざけんなッッ、死んだら殺すぞ!!」
・・・・・・ドアホが。二度も殺す気かよ。
ようやく瞼を持ち上げる。霞んでた視界の焦点が合って、情けねぇ泣きっ面の真の輪郭になってく。
「・・・・・・うす、・・・い・・・・・・」
それよりお前はあいつのお守りでもしてやがれ。さっきから泣き止まねぇ、亭主の役目だろうが。
「宮子はどこもケガしてねーよ・・・! テメーは自分の心配してろっ」
「・・・ま・・・こと・・・」
「しゃべんな、すぐ医者に連れてく。大丈夫だ、絶対死なせねーから!」
俺の掌を片手でぐっと握りしめ、頬を何度も拭う親友。・・・戦友。
そんなんじゃ示しがつかねぇだろ、お前がしっかりしねぇでどうする? そんなとこで泣いてる場合かよ、他にやることあるだろうが。
俺はいい、あいつのことだけ考えろ。これからも狙われるかもしれねぇんだ、俺達しか守ってやれねぇんだぞ。
力を振り絞って真の手を握り返した。
「・・・榊、宮子お嬢をよく守ってくれた。後始末はこの俺が付けておく、お前はゆっくり養生しろ」
若頭の静かで深い声が耳にやけに心地よかった。ありがとうございます、と礼を言ったつもりだったが届いた気はしなかった。
「俊哉ッッ!!」
前に何かが倒れ込んだような衝突音と、ありったけの力を込めた叫び声。
「・・・ざけんなッッ、死んだら殺すぞ!!」
・・・・・・ドアホが。二度も殺す気かよ。
ようやく瞼を持ち上げる。霞んでた視界の焦点が合って、情けねぇ泣きっ面の真の輪郭になってく。
「・・・・・・うす、・・・い・・・・・・」
それよりお前はあいつのお守りでもしてやがれ。さっきから泣き止まねぇ、亭主の役目だろうが。
「宮子はどこもケガしてねーよ・・・! テメーは自分の心配してろっ」
「・・・ま・・・こと・・・」
「しゃべんな、すぐ医者に連れてく。大丈夫だ、絶対死なせねーから!」
俺の掌を片手でぐっと握りしめ、頬を何度も拭う親友。・・・戦友。
そんなんじゃ示しがつかねぇだろ、お前がしっかりしねぇでどうする? そんなとこで泣いてる場合かよ、他にやることあるだろうが。
俺はいい、あいつのことだけ考えろ。これからも狙われるかもしれねぇんだ、俺達しか守ってやれねぇんだぞ。
力を振り絞って真の手を握り返した。