愛は、つらぬく主義につき。 ~2
3-2
運悪く年明けから、子供達が二人とも風邪引きで遊びに行くのを見送ってた相澤宅訪問。織江さんから念願の招待を受け、お昼前に着くように車で榊に送ってもらう。
真も一緒にって言ってもらってたのに、当日の土曜日は午後から本家で急な会合が決まって。つまるところ相澤さんも出席組のひとり。未だプライベートな姿にはお目にかかれてないっていう。・・・見たい気もするし想像だけにしておきたい気もするし。複雑な心境なの、毎回。
「おねえちゃん、こんにちはっ」
5月で5歳になる春から幼稚園通いの雅ちゃんが可愛く挨拶してくれる。
2歳半の椿ちゃんはちょっと人見知り。織江さんに隠れるようにして、玄関先に立つあたしを見上げてる。
「宮子さん、どうぞ上がって」
相変わらず癒やされ系の優しい笑顔で迎えてくれた織江さん。
「お邪魔します」
花柄でふわふわのスリッパに足を通し、雅ちゃんに手を引かれてリビングへ。
「ふじくーん、おねえちゃん、きたよーっ」
「大っきい声ださなくても聞こえるって言ってんだろ」
「はぁい」
キッチンから幼児相手に容赦なく凄みをきかせる藤さん。悪びれなくゴメンナサイする雅ちゃん。
相変わらずこの家の主導権は、誰がどう見ても藤さんにある。ようにしか見えない。
あたしと目が合った藤さんは短く「・・・っス」と目礼して、すぐに奥に引っ込む。
家事も万能らしいし、さすがユキちゃんの弟さん。・・・てゆーか藤代家って一体ナニモノの家系??
真も一緒にって言ってもらってたのに、当日の土曜日は午後から本家で急な会合が決まって。つまるところ相澤さんも出席組のひとり。未だプライベートな姿にはお目にかかれてないっていう。・・・見たい気もするし想像だけにしておきたい気もするし。複雑な心境なの、毎回。
「おねえちゃん、こんにちはっ」
5月で5歳になる春から幼稚園通いの雅ちゃんが可愛く挨拶してくれる。
2歳半の椿ちゃんはちょっと人見知り。織江さんに隠れるようにして、玄関先に立つあたしを見上げてる。
「宮子さん、どうぞ上がって」
相変わらず癒やされ系の優しい笑顔で迎えてくれた織江さん。
「お邪魔します」
花柄でふわふわのスリッパに足を通し、雅ちゃんに手を引かれてリビングへ。
「ふじくーん、おねえちゃん、きたよーっ」
「大っきい声ださなくても聞こえるって言ってんだろ」
「はぁい」
キッチンから幼児相手に容赦なく凄みをきかせる藤さん。悪びれなくゴメンナサイする雅ちゃん。
相変わらずこの家の主導権は、誰がどう見ても藤さんにある。ようにしか見えない。
あたしと目が合った藤さんは短く「・・・っス」と目礼して、すぐに奥に引っ込む。
家事も万能らしいし、さすがユキちゃんの弟さん。・・・てゆーか藤代家って一体ナニモノの家系??