愛は、つらぬく主義につき。 ~2
ランチには藤さんお手製のパイ包みのビーフシチューや、じゃがいもとカボチャのニョッキのチーズクリームソース和えをいただく。

「藤さん、いっそのことユキちゃんと本格的なダインニングバーやったらどうです? 前に来た時の点心もすっごく美味しかったし、絶対イケますよ」

6人掛けのダイニングテーブルにつき、子供用のイスにちょこんと座ってフォークで一生懸命、ニョッキを口に運んでる雅ちゃんを隣で見守りながら。カウンターキッチンの向こう側から姿を覗かせる彼にあたしは大真面目に。

「ムリ。雪緒と一緒とか」

あっさり却下される。

「結城とガキのお守りだけで十分、面倒っスよ」

「藤君、もしそういうのやってみたいなら遠慮しないで言ってね。わたし協力するから」

織江さんが笑顔を咲かせると。

「・・・バカなの、あんた。そういうのはオレの手を焼かせなくなってから言いなよ」

冷めた口調で藤さんは本当ににべもなかった・・・・・・。
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