溺愛なんてされるものじゃありません
「昼間でもやっぱり屋上は寒いな。まぁ朝よりはマシか。」
屋上に出ると蓮さんは私の肩から手を離した。昼間でも風は冷たいし寒いけど、日も照ってるおかげか確かに朝ほどの寒さはない。ん?朝ほど…って何で朝も屋上にいた様な言い方するの?偶然かな。
「取り敢えずあっちに座るか。」
また笑みを浮かべて壁の方へ歩きどかっと座った。蓮さんが座ったのは朝、私と裕香が話をした場所…。絶対偶然じゃない。
「な、何で?」
私は混乱していた。まさか蓮さん、私と裕香が話をしている時に屋上にいた…とか?
「どうした美織、そんな顔して。」
キラキラ王子様スマイルで私を見る。この笑顔、絶対何か知っているな。私は座っている蓮さんの前に立った。
「朝、屋上にいたの?」
「…あぁ、清水さんとの会話聞かせてもらった。」
「何で朝から屋上に?偶然じゃないよね?」
「偶然ではない。昨日の夜、清水さんから連絡がきたんだ。事情は美織から聞きましたって。明日の朝、会社の屋上で美織と話の続きをするから、美織の本音を聞きませんか?それが俺にとって良い話かは分からないけどって言われて、この壁の横で話を聞いてた。」
裕香が…。昨日飲んだ後に蓮さんに連絡したんだ。あの二人、前飲みに行った時に連絡先を交換してたんだっけ。裕香が屋上でチラチラ携帯を確認してたのは、蓮さんが居るのを確認してたって事!?
それより朝、裕香とどんな会話したかな。変な事言ってなかったよね…と朝の会話を思い出していると、突然蓮さんが座ったまま立っている私の手を握ってきた。
「杉村って元彼の事が美織の中に残っているなら、ちゃんと会って話してこい。」
蓮さんは目を反らせない程の力強い真っ直ぐな視線で私に言った。
「でも…。」
「そいつに会ってちゃんと確認してこい。やっぱり俺の事が好きだって事を。」
あっ…蓮さんが社長令嬢とお見合いする時に言った私の言葉と同じだ。気がつくと私の目からは涙が溢れていた。
「うん。」
私はそう返事して蓮さんの胸に飛び込んだ。蓮さんも私をぎゅっと抱きしめてくれた。
屋上に出ると蓮さんは私の肩から手を離した。昼間でも風は冷たいし寒いけど、日も照ってるおかげか確かに朝ほどの寒さはない。ん?朝ほど…って何で朝も屋上にいた様な言い方するの?偶然かな。
「取り敢えずあっちに座るか。」
また笑みを浮かべて壁の方へ歩きどかっと座った。蓮さんが座ったのは朝、私と裕香が話をした場所…。絶対偶然じゃない。
「な、何で?」
私は混乱していた。まさか蓮さん、私と裕香が話をしている時に屋上にいた…とか?
「どうした美織、そんな顔して。」
キラキラ王子様スマイルで私を見る。この笑顔、絶対何か知っているな。私は座っている蓮さんの前に立った。
「朝、屋上にいたの?」
「…あぁ、清水さんとの会話聞かせてもらった。」
「何で朝から屋上に?偶然じゃないよね?」
「偶然ではない。昨日の夜、清水さんから連絡がきたんだ。事情は美織から聞きましたって。明日の朝、会社の屋上で美織と話の続きをするから、美織の本音を聞きませんか?それが俺にとって良い話かは分からないけどって言われて、この壁の横で話を聞いてた。」
裕香が…。昨日飲んだ後に蓮さんに連絡したんだ。あの二人、前飲みに行った時に連絡先を交換してたんだっけ。裕香が屋上でチラチラ携帯を確認してたのは、蓮さんが居るのを確認してたって事!?
それより朝、裕香とどんな会話したかな。変な事言ってなかったよね…と朝の会話を思い出していると、突然蓮さんが座ったまま立っている私の手を握ってきた。
「杉村って元彼の事が美織の中に残っているなら、ちゃんと会って話してこい。」
蓮さんは目を反らせない程の力強い真っ直ぐな視線で私に言った。
「でも…。」
「そいつに会ってちゃんと確認してこい。やっぱり俺の事が好きだって事を。」
あっ…蓮さんが社長令嬢とお見合いする時に言った私の言葉と同じだ。気がつくと私の目からは涙が溢れていた。
「うん。」
私はそう返事して蓮さんの胸に飛び込んだ。蓮さんも私をぎゅっと抱きしめてくれた。