ボクソラ☆クロニクル
「逆にレオンはなんで大丈夫だと思ったの!?」
「別に普通のことだろうが」
ルドルフさんの言葉に、サラッと何でもない口ぶりでレオンさんが答える。
「……」
そんな彼の言葉に、サミュエルさんとルドルフさんは皿のように大きく見開かれた目をぱちぱちさせた。
「そうだった……レオンにとっちゃ他人に下着を洗濯されるくらい普通のことなんだ……」
「そうよね、もう。良く考えたらトマトちゃんには普通のことよね」
揃って肩を落とす2人。
「誰がトマトちゃんだコラ」
他人に下着を洗濯されることに慣れている状況っていうのもちょっと良く分からないけれど、ルドルフさんたちはルドルフさんたちでちょっと気にし過ぎな気がしなくもない。
「……あのね、良く聞きなさいレオン。確かにニーナちゃんは幹部以外の構成員たちにも男の子で通しているけど、実際問題この子は女の子なの」
ポンと、レオンさんの肩に手を置きながら真剣な声音でそう話すサミュエルさん。
しかしレオンさんはイマイチ話の方向性が理解出来ていないようで眉間にシワを寄せた。
「ンなもん分かってるわ。実際にこの目で見てるんだから」
「ギャーッ!!」
レオンさんのぶっ飛んだ発言に思わず奇声が零れる。
良いから早く! 忘れてください!!
「……それに、別に女に下着洗われても良いじゃんか」
「良くないから言ってんのよ!」
そんなサミュエルさんの勢いに押されて、レオンさんも「あ、はい」と思わず敬語で返事をしていた。