【電子書籍化】騎士団長と新妻侍女のひそかな活躍
身を挺してローブの人物――ティアナの身体に飛びつく。その反動で、エルシーはティアナに抱きついたまま地面に転がった。すぐには起き上がれない。このままきっと自分は背中を斬られてしまうのだろう。
しかし次の瞬間、剣が弾ける音とともに男の呻き声が響いた。急いで振り返ると、アーネストが男に向かって剣を構えている。周囲からは次々と捜索にあたっていた騎士たちが集まりつつあった。
男は観念したように、がくりと地面に膝をつく。ただちに拘束され、他の騎士たちに連れられていった。
嵐のように一部始終を見届けて、エルシーはようやくティアナから身体を離す。
「ティアナ様、お怪我はありませんか?」
「……ええ……ありがとう」
少しだけ微笑むと、ティアナはなぜだか悲しそうに目を伏せた。エルシーが痛む足を我慢して立ち上がると、アーネストが代わりにティアナの手を取り立たせてくれた。
「見つかったか」
知らせを受けたジェラルドも合流する。ティアナは深く頭を下げた。
「陛下……申し訳ありません」
「無事ならいい。話はあとで聞く」
ジェラルドは何かをティアナに囁くと、そのまま彼女の腰に手を当てて館へと戻っていく。
ティアナを心配しながら見つめていると、エルシーの身体がふっと宙に浮いた。
しかし次の瞬間、剣が弾ける音とともに男の呻き声が響いた。急いで振り返ると、アーネストが男に向かって剣を構えている。周囲からは次々と捜索にあたっていた騎士たちが集まりつつあった。
男は観念したように、がくりと地面に膝をつく。ただちに拘束され、他の騎士たちに連れられていった。
嵐のように一部始終を見届けて、エルシーはようやくティアナから身体を離す。
「ティアナ様、お怪我はありませんか?」
「……ええ……ありがとう」
少しだけ微笑むと、ティアナはなぜだか悲しそうに目を伏せた。エルシーが痛む足を我慢して立ち上がると、アーネストが代わりにティアナの手を取り立たせてくれた。
「見つかったか」
知らせを受けたジェラルドも合流する。ティアナは深く頭を下げた。
「陛下……申し訳ありません」
「無事ならいい。話はあとで聞く」
ジェラルドは何かをティアナに囁くと、そのまま彼女の腰に手を当てて館へと戻っていく。
ティアナを心配しながら見つめていると、エルシーの身体がふっと宙に浮いた。