神様がくれたプレゼント
しばらく歩くと、黒いワンボックスカーが停まっているのが見えた。

ちょっと、怖くなった。このままどこかに連れ去られてしまう?私の直感は、外れたのか……この人はいい人だと思ったのに……。私はやっぱり男の見る目がないのか。落胆したが、自分の身は自分で守らないと。私は勇気を振り絞って、男性に話しかけた。


「あの~」

「大丈夫だから……」

「……はい」


強く手を握られて……怖いというよりは、安心する気持ちの方が強かった。


男性が後ろのドアを開けた。


「乗って……」

「はい……」


私は、言われた通りにその車に乗った。


「麗大さん、ありがとう」

「いいよ。いつでも呼んで」

「ほんと、頼りになるよ」

「で、どこに行く?今のマンションは無理だろ?」

「ねぇ?新しいマンションは、もう入れるの?」

「あぁ、あとはお前次第だよ」

「そうなんだぁ。じゃぁ……そのマンションに行ってくれる?」

「いいのか?」

「あぁ、いいよ」

「了解」


私は、ただ2人の会話を聞いていることしかできなかった。


男性は私の隣に座り、

「大丈夫だから」

私を安心させるようにその言葉を何度も言ってくれた。




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