神様がくれたプレゼント
家に帰り、夕食の準備を始めた。

ひと通り作り終わり、ソファーに座りながらテレビを観ていた。


ピンポーン。


誰だろ?そこには慶大さんが映っていた。玄関を開けると、慶大さん一人だった。


「翔さんは?」

「今、手掛けてる仕事がちょっと忙しくて当分帰って来れないと思うんだ」

「そうなんですか?」

「うん。寂しい?」

慶大さんは、ちょっと笑いながら私に問いかけた。

「そ、そんなことないです。ただ、ご飯ちゃんと食べられるのか心配になっただけです」

今、こんなこと言わないでよって思いながら、慶大さんを睨んだ。

「翔に言ったら、ガッカリするだろうなぁ」

「そんなことあるわけないじゃないですか」

「そうかなぁ?」


絶対、私の反応を見て楽しんでるよ。私は、平常心を装っていた。内心は、ドキドキだった。

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