神様がくれたプレゼント
私、何やってるんだろう?翔の腕を掴みながら、だんだん冷静になってきた。

翔の都合も考えないで強引に、こんなことしてしまった〜。あっちゃ〜。やってしまった。

「翔?」

「何?」

「ご、ごめんなさい」

「どうしたの?」

私の顔を覗き込む翔があまりにもカッコ良くて、顔が赤くなっていくのがわかった。

「翔の都合も考えないで、勝手に連れて行こうとして、ごめんなさい」

私はペコリと頭を下げた。

「えっ?」

「可愛いっ」

翔が私を抱きしめた。優しく笑う翔がカッコ良くてドキドキが止まらない。私の感情もコロコロ変わり過ぎだ。心臓がもたないよ〜。さっきは、弱気な翔なんか見たくないって思っていたら、今度は、優しく笑って……。翔もいろんな表情をするから、そのたびに私の感情もいろいろ変化する。で、私が1番大事なのは、翔が幸せに暮らしていけること。そこに、私がいなくても。
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