神様がくれたプレゼント
「翔、このあと忙しい?」

「このあと?」

「うん。ここへは何か用事があって来たんでしょ?」

「あ〜っ、仕事で」

あまり言いたくなさそうな表情をした。

「それなら、戻った方がいいよ。皆が心配してると思うから……」

「俺は、美桜といたい」

「駄目。仕事はちゃんとしないと」

「また俺の前からいなくなるの?」

寂しそうに私を見つめる翔を見て、私も切なくなった。翔には、好きな人がいるはずなのに……何で私に構うの?でもここで私が話し始めたら、また仕事に行かなくなってしまうから、黙っていた。

「翔の前からいなくならないから、仕事してきて。私の部屋はそこの101号室だから、仕事が終わったら来て。ちゃんと話そう」

「わかった。仕事終わったら行くよ」

「うん……」

翔が優しく微笑んだ。その笑顔をずっと見ていたいと思った。

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