かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました
言葉が続かない。とにかく私はコネ入社だと思われるのが嫌で、なにより自由になりたかった。
でも由良の言う通り、私が将生と結婚したことは事実。誠司君は義兄で、社長はお義父さんだ。
私、いつまで隠して仕事をするつもりなんだろう。
「私はずっと由良が努力してきたことを知ってる。だから内定をもらったって聞いた時は、当然だと思った。会社の人だって由良の姿を見たら、親族だからとか関係ない。会社にとって必要な存在だって認めてくれるんじゃないかな」
由良はさらに私の手を強く握り続けた。
「それは友達も同じだよ。小毬を受け入れてくれる人はたくさんいるから。今までは運がなかっただけだよ」
「由良……」
由良の気持ちが嬉しくて、また泣きそうになりグッとこらえた。
「だから話してみたらどう? それでもし受け入れてもらえなかったら、私がこうして小毬を慰めてあげるから」
そう言うと由良は私を抱きしめた。
「将生との結婚のことを口外されたとしても、小毬の実力を証明してやればいいのよ! それだけのスキルはたくさん身につけてきたでしょ?」
身体を左右に揺すりながら頭をポンポンされ、思わず笑ってしまった。
「うん、そうだね。……こうして抱きしめてくれる由良がいるし、結婚後はキャリアウーマンになりたくて、たくさん資格を取ってきたんだもの。……その時は自分の力で頑張る」
「うん、その意気だ」
でも由良の言う通り、私が将生と結婚したことは事実。誠司君は義兄で、社長はお義父さんだ。
私、いつまで隠して仕事をするつもりなんだろう。
「私はずっと由良が努力してきたことを知ってる。だから内定をもらったって聞いた時は、当然だと思った。会社の人だって由良の姿を見たら、親族だからとか関係ない。会社にとって必要な存在だって認めてくれるんじゃないかな」
由良はさらに私の手を強く握り続けた。
「それは友達も同じだよ。小毬を受け入れてくれる人はたくさんいるから。今までは運がなかっただけだよ」
「由良……」
由良の気持ちが嬉しくて、また泣きそうになりグッとこらえた。
「だから話してみたらどう? それでもし受け入れてもらえなかったら、私がこうして小毬を慰めてあげるから」
そう言うと由良は私を抱きしめた。
「将生との結婚のことを口外されたとしても、小毬の実力を証明してやればいいのよ! それだけのスキルはたくさん身につけてきたでしょ?」
身体を左右に揺すりながら頭をポンポンされ、思わず笑ってしまった。
「うん、そうだね。……こうして抱きしめてくれる由良がいるし、結婚後はキャリアウーマンになりたくて、たくさん資格を取ってきたんだもの。……その時は自分の力で頑張る」
「うん、その意気だ」