かりそめ夫婦のはずが、溺甘な新婚生活が始まりました
立ち上がりふたりを出迎えると、なぜか誠司君は上機嫌で私の元へ来た。
「小毬……じゃなかった、荻原さん。今夜のご予定は?」
「え?」
小首を傾げる私に、山浦さんが言う。
「以前お話しました歓迎会を今夜に……と思うのですが、いかがでしょうか?」
「ごめんね、急で申し訳ないんだけど、予定していた会食が急遽キャンセルになったからさ」
そうだった、言われていたよね。どこかでふたりが私の歓迎会をやってくれると。
「どうかな?」
ふたりが忙しいのは、私が一番よくわかっている。そんな中、歓迎会を開いてくれるのはすごくありがたいんだけれど……。
「ごめんなさい、今日はちょっと……」
もしかしたら将生が帰ってくるかもしれない。それにこんな気持ちのままじゃ、せっかくふたりが開いてくれた歓迎会を楽しむことなんてできないよ。
断ると、誠司君はあからさまにがっかりした。
「そっか、急だしね。気にしないで。また今度の機会にしよう。……もしかして今夜は、将生と約束してた?」
「えっ? 」
将生の話をされてドキッとなる。それを勘違いした誠司君はニマニマし出した。
「小毬……じゃなかった、荻原さん。今夜のご予定は?」
「え?」
小首を傾げる私に、山浦さんが言う。
「以前お話しました歓迎会を今夜に……と思うのですが、いかがでしょうか?」
「ごめんね、急で申し訳ないんだけど、予定していた会食が急遽キャンセルになったからさ」
そうだった、言われていたよね。どこかでふたりが私の歓迎会をやってくれると。
「どうかな?」
ふたりが忙しいのは、私が一番よくわかっている。そんな中、歓迎会を開いてくれるのはすごくありがたいんだけれど……。
「ごめんなさい、今日はちょっと……」
もしかしたら将生が帰ってくるかもしれない。それにこんな気持ちのままじゃ、せっかくふたりが開いてくれた歓迎会を楽しむことなんてできないよ。
断ると、誠司君はあからさまにがっかりした。
「そっか、急だしね。気にしないで。また今度の機会にしよう。……もしかして今夜は、将生と約束してた?」
「えっ? 」
将生の話をされてドキッとなる。それを勘違いした誠司君はニマニマし出した。