Serious Finght ー本気の戦いー
#視点 斗真
夜月の過去を話し終わった二階堂先生は、パソコンに向かいながらもまた話を続けた。
【友】「あいつなりに頑張ろうとしてるんです。そのことを分かっててほしい。」そう言うとまたこちらを向いた。
俺はコクンと頷く。星空さんにそんな過去があったなんて……
そんなの事を思っていると、二階堂先生が口を開いた。
【友】「黒瀬先生。この話を聞いて分かったと思いますが、……星空にはあまり近づかないでほしい。」
【斗】「えッ……」
言われると思っていたけど、ほんとに言われてしまった。嫌だとは言えないし、近づかない事なんて出来る訳ないじゃないか。だって、俺、お世話係だよ?
でも……
【友】「きっとあいつは俺達教師と話すとき、無理して喋ってる。……あいつ、先生の前になると声、震えてるんすよ。だからそっとしといて下さい。……大人があいつに構い過ぎると、あいつは壊れてしまう。」
【斗】「そんな……」
確かにそうだ。星空さんは俺と話す時(一方的に話しかけてるだけ)目を合わせようともせず、単語でも声が震えていた。それに、怒ったときだって……
やっぱり、近づかない方がいいのだろうか。それは教師にとって正解の道なのか?……分からない……
それに、壊れるって一体なんだ?体が爆発するとか?病気で動かなくなるのか?
あぁ!考えると悪い方向にしかいかない!どうすれば……
【友】「これもあいつのためです」
その言葉が俺を大きく揺るがした。俺は、少し間を空けて答えをだした。
【斗】「分かりました……」
これも星空さんのため。そう思う他無かった。近づいてまた彼女を傷つけてしまったら?そう思うと苦しい。だからもう傷つけないようにしよう。そう心に決めた。
【友】「悪いな、黒瀬先生。お世話係なのに、近づかないでほしいなんて……」
【斗】「いえ、いいんです。星空さんのためですから。」
二階堂先生が謝る必要なんてないのに。ほんと凄いな、この先生。生徒思いで……
なんて思っていると、二階堂先生がまた口を開いた。
【友】「あいつ、ほんとは弱いんすよ。」
【斗】「えッ?」
【友】「ケンカは強いかもしれないけど、自分の弱さを隠してる……。弱い自分を見せないために偽りの仮面を被ってケンカに打ち込んでる。自分が大っ嫌いなんすよ。弱い自分が……」と言い、帰る支度を始めた。
俺もそれに釣られて、帰る支度を始めた。
【斗】「二階堂先生って、星空さんの事何でも知ってるんですね。」と言うと、二階堂先生は動きを止めた。
【友】「俺はあいつの兄貴みたいなもんだからな」と笑い職員室をあとにした。俺も、二階堂先生の隣を歩きながら、職員室を出た。
【斗】「お兄さんなんですか?」
【友】「違うよ。……幼馴染って言っていいか分からないけど、ガキの頃からずっと見てたから、あいつの事分かるんすよ。鉄の事も」
初めて知った。まさか、星空さんと鉄くんが二階堂先生の幼馴染だとは。以外だな。
【斗】「へぇ……!!」
【友】「あんな小さかった、2人が今じゃ高校生で教え子ですよ?ほんと、成長したな。」二階堂先生は親のようにふたりを見てきたんだなと思った。
【斗】「親ですか(笑)」
【友】「夜月にとってはそうだろ。……多分」
と自信無さげに言うもんだから、俺は思わず、「そうですね。」と返した。
そして、二階堂先生は自身の車に乗り「じゃ、また明日。」と言い、帰って行った。
#視点変更 友
夜。俺は、黒瀬先生と学校で別れ自分の家に帰宅した。
車を降りたところ、夜月がこちらに向かって来るのが見えた。その場で待っていると
【夜】「あ、友ちゃん」と声をかけてきた。
近づいてくる夜月の隣に聖也はいなかった。いつもだったら夜月を送りに来るのにな。
俺は疑問に思い夜月に聞いてみた。
【友】「なぁ、聖也どうした?」
【夜】「あぁ聖也?聖也なら玲央達と遊んでるよ」
【友】「あいつら夜行性かよ。」と突っ込んだ。夜月は「夜行性に決まってるでしょ。夜中じゃないとケンカ出来ないし。まぁ、昼間からでも出来るんだけどね。」
と言い、スマホを取り出した。夜月の腕には複数の痣ができており、手当てもしないまま放置してあった。
【友】「またお前怪我増えたな。気をつけろよ?」
【夜】「友ちゃんいつもそれ。ケンカしてるんだし出来て当然でしょ?」まぁ、夜月の言ってる事は当たってるがやっぱり怪我してるとこ見ると胸ら辺が疼くというか、なんというか……モヤモヤするんだよな。
【友】「お前のこと心配してんだっーの。」と言い、夜月の頭を撫でる。こうやってる時がほんと妹だなぁなんて思える瞬間なんだよ。俺はほんとの兄貴じゃねぇのに。
そう思いながら、夜月の頭をワシャワシャする。
【夜】「チョッ、友ちゃん!私を子ども扱いしないでよ……!」嫌がりながらも、少し照れてる夜月がなんだ愛らしくて、もっと撫でてやった。
【友】「お前はまだまだガキだよ。俺からしたらな(笑)」
【夜】「んッ、まぁ、心配してくれてありがと。じゃおやすみ。」と言い、自分の家帰って行った。ほんと素直じゃねぇな、お前も美咲のこと言えねぇっつの。と思いながら、俺も自分の家ヘ帰った。
夜月の過去を話し終わった二階堂先生は、パソコンに向かいながらもまた話を続けた。
【友】「あいつなりに頑張ろうとしてるんです。そのことを分かっててほしい。」そう言うとまたこちらを向いた。
俺はコクンと頷く。星空さんにそんな過去があったなんて……
そんなの事を思っていると、二階堂先生が口を開いた。
【友】「黒瀬先生。この話を聞いて分かったと思いますが、……星空にはあまり近づかないでほしい。」
【斗】「えッ……」
言われると思っていたけど、ほんとに言われてしまった。嫌だとは言えないし、近づかない事なんて出来る訳ないじゃないか。だって、俺、お世話係だよ?
でも……
【友】「きっとあいつは俺達教師と話すとき、無理して喋ってる。……あいつ、先生の前になると声、震えてるんすよ。だからそっとしといて下さい。……大人があいつに構い過ぎると、あいつは壊れてしまう。」
【斗】「そんな……」
確かにそうだ。星空さんは俺と話す時(一方的に話しかけてるだけ)目を合わせようともせず、単語でも声が震えていた。それに、怒ったときだって……
やっぱり、近づかない方がいいのだろうか。それは教師にとって正解の道なのか?……分からない……
それに、壊れるって一体なんだ?体が爆発するとか?病気で動かなくなるのか?
あぁ!考えると悪い方向にしかいかない!どうすれば……
【友】「これもあいつのためです」
その言葉が俺を大きく揺るがした。俺は、少し間を空けて答えをだした。
【斗】「分かりました……」
これも星空さんのため。そう思う他無かった。近づいてまた彼女を傷つけてしまったら?そう思うと苦しい。だからもう傷つけないようにしよう。そう心に決めた。
【友】「悪いな、黒瀬先生。お世話係なのに、近づかないでほしいなんて……」
【斗】「いえ、いいんです。星空さんのためですから。」
二階堂先生が謝る必要なんてないのに。ほんと凄いな、この先生。生徒思いで……
なんて思っていると、二階堂先生がまた口を開いた。
【友】「あいつ、ほんとは弱いんすよ。」
【斗】「えッ?」
【友】「ケンカは強いかもしれないけど、自分の弱さを隠してる……。弱い自分を見せないために偽りの仮面を被ってケンカに打ち込んでる。自分が大っ嫌いなんすよ。弱い自分が……」と言い、帰る支度を始めた。
俺もそれに釣られて、帰る支度を始めた。
【斗】「二階堂先生って、星空さんの事何でも知ってるんですね。」と言うと、二階堂先生は動きを止めた。
【友】「俺はあいつの兄貴みたいなもんだからな」と笑い職員室をあとにした。俺も、二階堂先生の隣を歩きながら、職員室を出た。
【斗】「お兄さんなんですか?」
【友】「違うよ。……幼馴染って言っていいか分からないけど、ガキの頃からずっと見てたから、あいつの事分かるんすよ。鉄の事も」
初めて知った。まさか、星空さんと鉄くんが二階堂先生の幼馴染だとは。以外だな。
【斗】「へぇ……!!」
【友】「あんな小さかった、2人が今じゃ高校生で教え子ですよ?ほんと、成長したな。」二階堂先生は親のようにふたりを見てきたんだなと思った。
【斗】「親ですか(笑)」
【友】「夜月にとってはそうだろ。……多分」
と自信無さげに言うもんだから、俺は思わず、「そうですね。」と返した。
そして、二階堂先生は自身の車に乗り「じゃ、また明日。」と言い、帰って行った。
#視点変更 友
夜。俺は、黒瀬先生と学校で別れ自分の家に帰宅した。
車を降りたところ、夜月がこちらに向かって来るのが見えた。その場で待っていると
【夜】「あ、友ちゃん」と声をかけてきた。
近づいてくる夜月の隣に聖也はいなかった。いつもだったら夜月を送りに来るのにな。
俺は疑問に思い夜月に聞いてみた。
【友】「なぁ、聖也どうした?」
【夜】「あぁ聖也?聖也なら玲央達と遊んでるよ」
【友】「あいつら夜行性かよ。」と突っ込んだ。夜月は「夜行性に決まってるでしょ。夜中じゃないとケンカ出来ないし。まぁ、昼間からでも出来るんだけどね。」
と言い、スマホを取り出した。夜月の腕には複数の痣ができており、手当てもしないまま放置してあった。
【友】「またお前怪我増えたな。気をつけろよ?」
【夜】「友ちゃんいつもそれ。ケンカしてるんだし出来て当然でしょ?」まぁ、夜月の言ってる事は当たってるがやっぱり怪我してるとこ見ると胸ら辺が疼くというか、なんというか……モヤモヤするんだよな。
【友】「お前のこと心配してんだっーの。」と言い、夜月の頭を撫でる。こうやってる時がほんと妹だなぁなんて思える瞬間なんだよ。俺はほんとの兄貴じゃねぇのに。
そう思いながら、夜月の頭をワシャワシャする。
【夜】「チョッ、友ちゃん!私を子ども扱いしないでよ……!」嫌がりながらも、少し照れてる夜月がなんだ愛らしくて、もっと撫でてやった。
【友】「お前はまだまだガキだよ。俺からしたらな(笑)」
【夜】「んッ、まぁ、心配してくれてありがと。じゃおやすみ。」と言い、自分の家帰って行った。ほんと素直じゃねぇな、お前も美咲のこと言えねぇっつの。と思いながら、俺も自分の家ヘ帰った。