ずっとキミしか見えてない

 光雅くんはその後も私に話しかけては来なかったけれど、授業中や休み時間のふとした瞬間に、何故か目が合うことが何度かあった。

 だけどその度に、私は気まずくなって目を逸らしてしまうのだった。

 昼休みになり、いつもと同じように芽衣と一緒にお昼ご飯を食べることにした。

 この前お弁当を忘れてしまったけれど、最近は忘れずに持ってきている。


「あれ、良悟くんと光雅くんいないね。学食でも行ったかな」

「――うん」


 いつもは私たちが机をくっつけて食べている隣で、ふたりも一緒に昼食を取っているのに。

 良悟くんはなんでか知らないけど、光雅くんは私の近くにいたくないから、どこか違うところで昼食を取っているのかもしれない。


「良悟くん、普通にしてたっぽいけどさ。さすがに長い昼休みの時間は紗良の近くにいるのが気まずかったのかなあ」

「え?」


 芽衣の言葉の意味が分からず、首を傾げる私。

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