ずっとキミしか見えてない
「こ、こんな古いの持ってて変だよね、私」
苦笑を浮かべて言った。
自分の中の気持ちを誤魔化して、八年前の思い出に分厚い蓋をして。
すると光雅くんは、意外にも首を横に振った。
そして優しく微笑んで、こう言った。
「え、全然変じゃないし。それ結構かわいいじゃん今見ても。ずっと前の物なのに、まだきれいだし物持ちいいんだなーって感心してた。もしかして大切な物なのかなって」
「え……」
――そうだよ、とても大切な物だよ。
あなたに会えた証だから。
あなたと私を繋ぐ、唯一の物だから。
一瞬、言ってしまおうかと思った。
幼かった光雅くんにもらったものだって。
もうすぐまたあの流星群が見られるねって。
また一緒に見られるのかなって。
そう思って、口を開きかけた時だった。
「あのさ。結城さんって彼氏いるの」
突然真剣な面持ちになったかと思ったら、光雅くんが何気ない口調で私にそう尋ねた。
あまりにも平然と言ってくるから、なんのことを言われているのかすぐに理解できなかった。
ん?
今なんて言ったの?
彼氏……?
結城さんって彼氏いるの、ってそう言ったんだよ、ね?
苦笑を浮かべて言った。
自分の中の気持ちを誤魔化して、八年前の思い出に分厚い蓋をして。
すると光雅くんは、意外にも首を横に振った。
そして優しく微笑んで、こう言った。
「え、全然変じゃないし。それ結構かわいいじゃん今見ても。ずっと前の物なのに、まだきれいだし物持ちいいんだなーって感心してた。もしかして大切な物なのかなって」
「え……」
――そうだよ、とても大切な物だよ。
あなたに会えた証だから。
あなたと私を繋ぐ、唯一の物だから。
一瞬、言ってしまおうかと思った。
幼かった光雅くんにもらったものだって。
もうすぐまたあの流星群が見られるねって。
また一緒に見られるのかなって。
そう思って、口を開きかけた時だった。
「あのさ。結城さんって彼氏いるの」
突然真剣な面持ちになったかと思ったら、光雅くんが何気ない口調で私にそう尋ねた。
あまりにも平然と言ってくるから、なんのことを言われているのかすぐに理解できなかった。
ん?
今なんて言ったの?
彼氏……?
結城さんって彼氏いるの、ってそう言ったんだよ、ね?