ずっとキミしか見えてない
 カラオケを退店し、芽衣と良悟くんと分かれて私は帰路についた。

 歩いているうちに、しぼんでいた雲がじわじわと心を占拠して行く。

 やっぱり、簡単には吹っ切れないよね。

 だって八年も再会するのを待っていたんだもん。

 私は夕焼けに染まる空を眺めて、深く嘆息をするのだった。
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