ずっとキミしか見えてない
あなたのことだよ
高校生活初日は、入学式のあとのクラスのホームルームが終わったら下校という、午前中で終わる簡単なスケジュールだったはずなのに、私たち四人は図書室の書庫の整理に駆り出されていた。
図書館司書の先生が整理した古い本を学校のゴミ捨て場に運んだり、残す本を書庫の棚にラベル順に並べたりといった、地味だが結構な労力を使う作業だった。
――だけど。
「光雅は部活やんないのー? 俺はサッカー部に入る予定だけど」
「んー、俺は勉強に専念したいからやらないかな」
「えーもったいない! 光雅くん背高いから運動部で活躍できそうなのに。私はテニス部入るよー! あ、紗良は部活入るの?」
「わ、私は運動苦手だし、勉強についていくために帰宅部かな……」
たまたま席が近くなった四人での、他愛もない話をしながらの作業は結構楽しくて。
芽衣が同じクラスになったから不安はあまりなかったけれど、光雅くんも良悟くんもこの仕事をきっかけにいろいろ話すことができて、仲良くなれそうでよかった。
光雅くんが昔のことを忘れてしまっているのは、やっぱり残念でならないけど。
図書館司書の先生が整理した古い本を学校のゴミ捨て場に運んだり、残す本を書庫の棚にラベル順に並べたりといった、地味だが結構な労力を使う作業だった。
――だけど。
「光雅は部活やんないのー? 俺はサッカー部に入る予定だけど」
「んー、俺は勉強に専念したいからやらないかな」
「えーもったいない! 光雅くん背高いから運動部で活躍できそうなのに。私はテニス部入るよー! あ、紗良は部活入るの?」
「わ、私は運動苦手だし、勉強についていくために帰宅部かな……」
たまたま席が近くなった四人での、他愛もない話をしながらの作業は結構楽しくて。
芽衣が同じクラスになったから不安はあまりなかったけれど、光雅くんも良悟くんもこの仕事をきっかけにいろいろ話すことができて、仲良くなれそうでよかった。
光雅くんが昔のことを忘れてしまっているのは、やっぱり残念でならないけど。