ずっとキミしか見えてない
なんて言ったらいいか分からず、流されるまま返事をしてしまう。
すると光雅くんが、何故かしかめ面になった。
「いやそんな真面目に答えなくていいから、良悟ごときに」
「何それー! ひどい! おい光雅!」
ふたりのそんな掛け合いが面白くて、やっぱり私は笑ってしまった。
少し前までは、恋をしても恋をしても会えなかった彼と、こんな風に楽しく過ごせるようになっているなんて、まるで夢のように思えたんだ。
*
「なんだ、ちゃんとできるじゃん」
放課後になり、教室にいるのは私と光雅くんのふたりだけになった。
芽衣はテニス部の、良悟くんはサッカー部の練習へと、それぞれ行ってしまった。
行く間際にも「光雅だけずるい」とかよくわからないことを良悟くんは言っていたけれど、「はいはい」と光雅くんに軽くあしらわれていた。
光雅くんの特別授業が始まって、最初のうちは意中の相手と教室でふたりきりというこの状況に、浮ついた思いと緊張でいっぱいだった。
だけど、彼が懇切丁寧に、私が理解しやすいように今日の数学の授業内容を解説してくれて。
すると光雅くんが、何故かしかめ面になった。
「いやそんな真面目に答えなくていいから、良悟ごときに」
「何それー! ひどい! おい光雅!」
ふたりのそんな掛け合いが面白くて、やっぱり私は笑ってしまった。
少し前までは、恋をしても恋をしても会えなかった彼と、こんな風に楽しく過ごせるようになっているなんて、まるで夢のように思えたんだ。
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「なんだ、ちゃんとできるじゃん」
放課後になり、教室にいるのは私と光雅くんのふたりだけになった。
芽衣はテニス部の、良悟くんはサッカー部の練習へと、それぞれ行ってしまった。
行く間際にも「光雅だけずるい」とかよくわからないことを良悟くんは言っていたけれど、「はいはい」と光雅くんに軽くあしらわれていた。
光雅くんの特別授業が始まって、最初のうちは意中の相手と教室でふたりきりというこの状況に、浮ついた思いと緊張でいっぱいだった。
だけど、彼が懇切丁寧に、私が理解しやすいように今日の数学の授業内容を解説してくれて。