3月生まれの恋人〜Birthday present〜
いつのまに着替えたのか、やけに可愛らしいパジャマ姿のゆづは

毛布の中でまだ、すやすやと眠ってる



必死で記憶をだどってみるけれど
昨晩、食事の後どうしたっけ?



全然覚えてねー……




眠るゆづのパジャマのボタンはきちんと閉めてあるから

取り敢えず、襲ったりなんてしてないはず……だよな


今日は俺の誕生日
一抹の不安を差し引いても史上最強にシアワセな朝に思わず緩む頬


とんでもなくスペシャルなプレゼントを貰ったみたいな気分だし!



時計を見て、まだ明け方だということに気がついて

俺はもう一度そっと毛布に潜り込んだ

眠るゆづに身体を向けると、寝惚けたゆづがもそもそと俺の身体に寄り添ってくる



『マズイ……』



柔らか度MAX
いい香りもMAX



まるで蛇の生殺しチックなこの状況



『煩悩抹殺……』



呪文のようにそう唱えて、一人苦笑い


シアワセなような苦しいような……

でも結局はシアワセな朝のひととき
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