極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています
彼のことが好き。それは揺るぎない気持ち。でも、その気持ちだけではドラマや漫画のように、すべて乗り越えられるような道ではないと十分理解している。
だったらやはり、断るべき? でもそれで私は後悔しないのだろうか? だからといって、彼と一緒にいる未来を選択したとして、それが正解とは限らない。
こんな感じで堂々巡りしている。
そうなると仕事の作業効率もグンと落ち、最近は定時で上がれない日も出てきた。
「疲れた」
満員電車にぶつかり、ぎゅうぎゅうの車両から降りると漏れた声。改札口を抜けると、視線の先には商店街のアーケードが見せる。
デートした日の夜、村瀬さんは家まで送ってくれた。『答えが出たら、連絡して。それまで俺からは連絡しないから』と言い、自分の連絡先を渡して。
アーケードを潜る前に足を止めて、おもむろに手に取ったスマホ。
最近の私は、意味もなく登録した村瀬さんの連絡先を眺めてしまっている。
今日もまた彼の連絡先を開こうとした時、新着メッセージが届いていることに気づく。
タップして確認すると、光美からだった。
「え、光美?」
時差があるニューヨーク支社で働いている光美から連絡がくることは、滅多にない。
だったらやはり、断るべき? でもそれで私は後悔しないのだろうか? だからといって、彼と一緒にいる未来を選択したとして、それが正解とは限らない。
こんな感じで堂々巡りしている。
そうなると仕事の作業効率もグンと落ち、最近は定時で上がれない日も出てきた。
「疲れた」
満員電車にぶつかり、ぎゅうぎゅうの車両から降りると漏れた声。改札口を抜けると、視線の先には商店街のアーケードが見せる。
デートした日の夜、村瀬さんは家まで送ってくれた。『答えが出たら、連絡して。それまで俺からは連絡しないから』と言い、自分の連絡先を渡して。
アーケードを潜る前に足を止めて、おもむろに手に取ったスマホ。
最近の私は、意味もなく登録した村瀬さんの連絡先を眺めてしまっている。
今日もまた彼の連絡先を開こうとした時、新着メッセージが届いていることに気づく。
タップして確認すると、光美からだった。
「え、光美?」
時差があるニューヨーク支社で働いている光美から連絡がくることは、滅多にない。