極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています
厚焼き玉子を作り、味噌を溶いて食欲をそそる匂いがキッチン中に充満してきた頃、寝室のほうから物音が聞こえてきた。時間を確認すると、六時半を回っている。
もっと早く起こしたほうがよかったかも。朝食を食べる余裕はあるだろうか。
調理する手を止めてキッチンから出ると、村瀬さんが慌てた様子で寝室から出てきた。
「あ……おはようございます」
昨夜のことを思い出すと恥ずかしくなり、まともに村瀬さんの顔を見ることができない。
視線は下がり、彼の胸元に目を向けると、来ていたワイシャツのボタンが掛け違えていた。
「よかった、夢じゃなくて」
「えっ?」
心底ホッとした声で言うと、真っ直ぐにこちらにやって来て、そのまま私をきつく抱きしめた。
「起きたら隣にいないんだ。……昨夜のことはすべて夢だったのかもしれないと思ったよ」
「村瀬さん……」
あぁ、どうしよう。村瀬さんも私と同じように、夢じゃないかと不安に思ったんだと思うと嬉しくてたまらない。
「おはよう、さくら」
「あっ……おはようございます」
遅い挨拶を交わして顔を見合わせれば、どちらからともなく笑ってしまう。そしてボタンを掛け違えていることを指摘すれば、彼は照れくさそうに直した。
もっと早く起こしたほうがよかったかも。朝食を食べる余裕はあるだろうか。
調理する手を止めてキッチンから出ると、村瀬さんが慌てた様子で寝室から出てきた。
「あ……おはようございます」
昨夜のことを思い出すと恥ずかしくなり、まともに村瀬さんの顔を見ることができない。
視線は下がり、彼の胸元に目を向けると、来ていたワイシャツのボタンが掛け違えていた。
「よかった、夢じゃなくて」
「えっ?」
心底ホッとした声で言うと、真っ直ぐにこちらにやって来て、そのまま私をきつく抱きしめた。
「起きたら隣にいないんだ。……昨夜のことはすべて夢だったのかもしれないと思ったよ」
「村瀬さん……」
あぁ、どうしよう。村瀬さんも私と同じように、夢じゃないかと不安に思ったんだと思うと嬉しくてたまらない。
「おはよう、さくら」
「あっ……おはようございます」
遅い挨拶を交わして顔を見合わせれば、どちらからともなく笑ってしまう。そしてボタンを掛け違えていることを指摘すれば、彼は照れくさそうに直した。