極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています
「謝らないでください。……言ったじゃないですか。どんなに嫌なことがあっても、村瀬さんがそばにいてくれたら、なんでも乗り越えられますって。私なら大丈夫です。安心して出張に行ってきてください」

「さくら……」

 こうして抱きしめられていると、彼に愛されていると実感できるから。

 正直、早乙女さんのことは気がかりだったけれど、村瀬さんから話を聞けて安心できた。
 もう大丈夫、不安に思うことはなにもない。

「わかったよ。……だけどやっぱり心配だから、なにかあったらすぐ俺に言って。どんな些細なこともだからな? もちろんなにもなくても、毎日俺から連絡するけど」

 付け足し言われた言葉にクスリと笑ってしまう。

「はい」

 返事をすると村瀬さんは自分の頬を、私の頬に摺り寄せた。

「それじゃさくら、もう一回してもいい?」

「――え」

 そう言うと村瀬さんはあっという間に私を組み敷いた。

「三ヶ月分、抱かせて」

「えっ……えっ!?」

 テンパる私を無視して、彼の手が胸の膨らみに触れると、ビクッと身体が反応してしまう。

「さくら……」

 愛しそうに名前を呼ばれれば、彼を受け入れてしまうんだ。

「……村瀬さん」

 この日の夜、彼は私の身体の至るところに印を残した。そして『三ヶ月分、抱かせて』と宣言した通り、私は一晩中求められ続けた。
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