極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています
「失礼します。検査のためにジェルを塗りますね。少し冷たいです」

 看護師にそう言われながら服を捲られると、お腹に塗られた冷たいジェル。すると先生が私の腹部にエコーを当てた。

 画面を見ながらお腹を行き来して、確認している。そして機械を操作しながら何枚かプリントした後、エコー検査は終了。

 身支度を整えて椅子に腰かけると、先生は私に笑顔で言った。

「おめでとうございます、ご懐妊です。検査の結果、7週目に入ったところですね」

 嘘――。ご懐妊……七週目……。

 先生に言われた言葉を、何度も頭の中で繰り返す。そして両手でそっと自分の腹部に触れた。

 本当に妊娠しているの? 私と村瀬さんの赤ちゃんがいる……?

 ずっと「妊娠しています」と言われたら、どんな気持ちになるのだろうと考えていた。でも、答えは出なくて……。

「こちらをご覧ください。まだ小さくてわかりづらいかもしれませんが、元気に成長していますよ」

 先生に渡されたエコー写真。小さくてお豆みたいで、本当に言われないと赤ちゃんだってわからない。……だけどなぜだろう。自分の中に新たな命が宿っているんだと実感して、目頭が熱くなる。
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