極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています
昨日風邪を引いていると言ったから、きっと私の体調を心配して連絡をくれたんだよね。
折り返そうとしたけれど、ここは会社。いつ、誰に聞かれるかわからない。帰りの電車内でメッセージを送って、帰宅したらすぐに電話しようと思いバッグに戻した。
誰もいない廊下を進み、エレベーターを呼び出す。
ほどなくして到着し、ドアが開いたエレベーターに乗り込もうとしたけれど足が止まってしまった。
だってエレベーターには、シンガポールにいるはずの村瀬さんが乗っていたのだから。
「え……村瀬さん?」
びっくりして微動だにできなくなる。
村瀬さんはそんな私を見てホッとしたけれど、すぐに眉根を寄せた。
「体調が悪いのに、こんな時間まで仕事をしていたのか? だめじゃないか」
「えっ……あっ」
手を引かれてエレベーターに乗り込むと、すぐに彼はドアを閉めて地下二階のボタンを押した。
「送ってく」
一言そう言った彼は、どこか怒っているようにも見える。だけど手は強く握られたままで離してくれない。
もしかして私を心配して帰国したの? ううん、そんなわけない。ただ、仕事の関係で一時的に帰ってきた可能性もある。
折り返そうとしたけれど、ここは会社。いつ、誰に聞かれるかわからない。帰りの電車内でメッセージを送って、帰宅したらすぐに電話しようと思いバッグに戻した。
誰もいない廊下を進み、エレベーターを呼び出す。
ほどなくして到着し、ドアが開いたエレベーターに乗り込もうとしたけれど足が止まってしまった。
だってエレベーターには、シンガポールにいるはずの村瀬さんが乗っていたのだから。
「え……村瀬さん?」
びっくりして微動だにできなくなる。
村瀬さんはそんな私を見てホッとしたけれど、すぐに眉根を寄せた。
「体調が悪いのに、こんな時間まで仕事をしていたのか? だめじゃないか」
「えっ……あっ」
手を引かれてエレベーターに乗り込むと、すぐに彼はドアを閉めて地下二階のボタンを押した。
「送ってく」
一言そう言った彼は、どこか怒っているようにも見える。だけど手は強く握られたままで離してくれない。
もしかして私を心配して帰国したの? ううん、そんなわけない。ただ、仕事の関係で一時的に帰ってきた可能性もある。