極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています
「さくらちゃん……キミに頼みたいことがふたつあるんだ」
「頼みたいこと、ですか?」
ますます緊張で身体が強張る。
お義父さんは一度誠司さんを見た後、口を開いた。
「ひとつは、私たちが帰国していることは他言しないでほしい。……それと、来週の金曜日に開かれる新製品発表会に誠司とともに出席してくれないだろうか?」
「もちろんです。私でよければ」
「ありがとう。……本当、すまないね。結婚前でさらにはお腹に子供がいるというのに、堅苦しい場に出席をお願いして」
「そんな、とんでもないです!」
誠司さんと一緒になると決めた日から、社交の場に顔を出す覚悟を持っていた。どんなことがあっても、耐え抜くつもりでいる。
それなのにお義父さんとお義母さん、誠司さんまで申し訳なさそうに私を見る。
「あの……?」
どうしてそんなに私を気遣ってくれるのだろうか。仕事関係の連絡が入ったらせっかくの休暇が台無しになるから、帰国されていることは他言してほしくないだけだよね?
新製品発表会にだって、社内では誠司さんと結婚することを知られているし、同伴するのは当たり前ではないのだろうか。
気になったけれど、それを聞く勇気がなかった。
「頼みたいこと、ですか?」
ますます緊張で身体が強張る。
お義父さんは一度誠司さんを見た後、口を開いた。
「ひとつは、私たちが帰国していることは他言しないでほしい。……それと、来週の金曜日に開かれる新製品発表会に誠司とともに出席してくれないだろうか?」
「もちろんです。私でよければ」
「ありがとう。……本当、すまないね。結婚前でさらにはお腹に子供がいるというのに、堅苦しい場に出席をお願いして」
「そんな、とんでもないです!」
誠司さんと一緒になると決めた日から、社交の場に顔を出す覚悟を持っていた。どんなことがあっても、耐え抜くつもりでいる。
それなのにお義父さんとお義母さん、誠司さんまで申し訳なさそうに私を見る。
「あの……?」
どうしてそんなに私を気遣ってくれるのだろうか。仕事関係の連絡が入ったらせっかくの休暇が台無しになるから、帰国されていることは他言してほしくないだけだよね?
新製品発表会にだって、社内では誠司さんと結婚することを知られているし、同伴するのは当たり前ではないのだろうか。
気になったけれど、それを聞く勇気がなかった。