極上御曹司の独占欲を煽ったら、授かり婚で溺愛されています
お互い口を閉ざしたまま、どれくらいの時間が流れただろうか。恐らく実際は数十秒のことだろう。しかし、体感的には長い時間に感じられていると、急にさくらちゃんは俺に向かって頭を下げた。
「すみませんでした!」
「え……さくらちゃん?」
突然の謝罪に戸惑う。だけど謝るということは、つまりさくらちゃんは自分の勤める会社の副社長だと知っていて、なにか意図があってそれを隠していたのか……?
そんな疑念を抱く中、彼女は顔を上げることなく続けた。
「私、村瀬さんが勤め先の副社長と知らなくて……。知ったのは、知り合ってから数ヵ月後だったんです」
そう、だったのか。最初から知っていたわけではないんだな。
その事実にホッとしたところで、さくらちゃんはゆっくりと顔を上げた。目が合うと、彼女は耳まで真っ赤になる。潤んだ目で真っ直ぐに見つめられると、こっちまで彼女の熱が伝線し、徐々に顔が熱くなってしまう。
「それからも言えずにいて、すみませんでした。……悪気があったわけではなかったんです。ただ、その……村瀬さんは私が自分の会社に勤める社員だと知ったら、今までのように気軽に話してくれなくなりそうで、怖くて……」
えっ……それって……。
「すみませんでした!」
「え……さくらちゃん?」
突然の謝罪に戸惑う。だけど謝るということは、つまりさくらちゃんは自分の勤める会社の副社長だと知っていて、なにか意図があってそれを隠していたのか……?
そんな疑念を抱く中、彼女は顔を上げることなく続けた。
「私、村瀬さんが勤め先の副社長と知らなくて……。知ったのは、知り合ってから数ヵ月後だったんです」
そう、だったのか。最初から知っていたわけではないんだな。
その事実にホッとしたところで、さくらちゃんはゆっくりと顔を上げた。目が合うと、彼女は耳まで真っ赤になる。潤んだ目で真っ直ぐに見つめられると、こっちまで彼女の熱が伝線し、徐々に顔が熱くなってしまう。
「それからも言えずにいて、すみませんでした。……悪気があったわけではなかったんです。ただ、その……村瀬さんは私が自分の会社に勤める社員だと知ったら、今までのように気軽に話してくれなくなりそうで、怖くて……」
えっ……それって……。