誰にも邪魔させない。
「あっぶね…」
柊がそんなことを言うから、たぶん未遂に終わったんだろう。
ゆっくり顔を上げると、他校の女の子がさらに睨みをきかせて私を見た。
めちゃくちゃ怖いんですけど…!
「こんなブス女のどこがいいの?!
柊は騙されてるんだよ!
私の方がこんなにも柊を愛してるのに…。
こんな女なんかより、私の方が絶対柊を幸せにしてあげれる!」
その女の子は更に目を潤ませながら柊に泣きついた。
いやー、結構きついこと言うな…。
確かにそうかもしれないけどさ、本人を目の前にして言うのはないよ。
ただでさえミジンコしかないメンタルが崩壊しそう。
また何か言われるんじゃないかと思うと、怖くて顔を上げられない。