誰にも邪魔させない。
「もう帰って」
柊の顔なんて見たくもなくて、壁側を向いて柊に背を向ける。
「はいはい、悪かったって、そんな怒んなよ?」
そんな私の気持ちとは裏腹に、柊はまた私に近づいてくる。
「怒ってないから」
もうそれ以上近づかないで。
「じゃあ何?本当に襲ってほしかった?」
その言葉に耳を疑って、思わず振り向いてしまった。
「ふざけないで」
私は精一杯柊を睨みつけているのに。
柊はびくともしない感じで。
「明日の朝も、迎えに来るから」
って、本当に柊は何考えてんの?