誰にも邪魔させない。
ちょっと黙れよ
次の日、いつもより早い時間に家を出た。
早い時間だから柊は私の家に来ているはずがないのに、柊がいないことを確認すると、自然とため息が出る。
学校につくと坂城くんはもう来ていて、ゴミ袋をもって一緒に学校の周りを歩く。
意外とごみってたくさん落ちてるんだなーなんて思いながら、ごみを拾っていると坂城くんが口を開いた。
「ねー、黒川の何がいいの?」
また柊の話か…。
付き合ってないんだけどな。
罪悪感、感じるな…。
本当のこと言ってしまいたい。
「えっと、答えなきゃいけないかな?」
「イヤならいいよ。でもなんで黒川なんだろうって」
確かに、なんでこんなにも柊が好きなんだろう。
気づいた時にはもう好きになっていて。
ただ一緒にいるとドキドキして。
いつも柊のこと考えてしまうんだ。