都の剣〜文化祭バージョン〜

震えながらつららが言った。

「必死に戦ったけど、全然ダメで……。このままじゃこの世に出てきてしまう！」

「そんな……何とかできないの？」

沙月の頭に、ヤマタノオロチに破壊されていく町が浮かぶ。つららは一枚の紙を二人に見せた。

「日本のどこかに、ヤマタノオロチを封印することができる剣があるの！！この文章から剣がある場所を探して」

その紙には墨でこう書かれていた。


かぼちゃが妖艶に輝き
魔術や妖が街にあふれ
神々が集う場所に我現れる


「何これ？」

沙月は首をひねる。嵐猫も「場所につながるようなことは、何も書かれていない」と呟いた。

しばらくして、スマホを見ていた葉月が紙を見て、「わかった！」と叫んだ。

「え？嘘、わかったの！？」

驚く沙月たちに、葉月は説明し始める。

「かぼちゃがという文と、魔術やという文。この二文はハロウィンのことだと思う」