都の剣〜文化祭バージョン〜
「ハ、ハロウィン?」

妖怪は首を傾げた。沙月が簡単に説明する。

「アメリカやイギリスのお祭りで、子どもたちが魔女やお化けに仮装して、他の家を訪れてお菓子をもらったりするんだ」

「この輝くかぼちゃは、ハロウィンの日に飾られる「ジャック・オ・ランタン」で、魔術はお菓子をもらう時に言う「トリック・オア・トリート」だと思う」

「妖は仮装した子どもたち……。でも、剣の居場所と何が関係しているの?」

「この文を作った人は、ハロウィンのことを言いたかったんじゃない。おそらく……月」

「月?ハロウィンは十月三十一日」

「三十一は重要じゃない。十月だ」

「……あっ!そうか」

嵐猫が目を輝かせる。

「十月は昔、「神無月」と呼ばれていた。それは神々がある場所へ集まるからだ」

「行くぞ、出雲大社へ」



妖怪たちの力で、沙月たちは一瞬で出雲大社へとワープした。夕日の輝く神社には、沙月たち以外誰もいない。

「どこに剣があるの?」
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