放課後の魔法使い
「ふーん。そうなんだ」
「興味ないなら、聞かなくてもいいでしょ」
「興味はあるよ。俺に会うために来てるって言って欲しかったなぁ」
「意味わかんない」
「素っ気な」
「褒め言葉をどうもありがとう」
本当に、素っ気ない。何やってんだか。
「褒めてないし」
彼が、ポツリと呟いた。
そんなこと、知ってるし。
「なんで、学校にきたくないの?」
「だって、つまんないから」
面白みのない授業に、型にはまった友達。
つまらない。
「なら、俺が魔法をかけてあげるよ」
「は?」
「学校にきたくなる、魔法」
意味がわからない。
何を言っているんだ、この人は。私の苦しい言い訳をからかってるんだろうか。